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星ふる夜に

観劇の感想とか。過去の観劇も文章まとめ直して投稿したりしてます。

舞台『里見八犬伝』を観ようと思っている人へ

この舞台、マナーが悪い等連日話題になっているが、私がしたいのは特にマナーの話ではない。そもそもマナーについて注意喚起ツイートされちゃうような人はこんな記事読まないだろうし。それよりももっと純粋に里見八犬伝を楽しんでほしい、その思いからこの記事を書いている。結論から言うとパンフレット買って読んで!ってそれだけの話。

圧倒的なスケールに全米の理解度が泣いた

 かなり壮大な話になっている。ここでいう「壮大」とは「色んな登場人物の生い立ちや生涯を詰め込んじゃった」という意味だ。メインの登場人物が8人+悪役で、もうお前は誰だなにがどうなってるんだ、しっちゃかめっちゃかの状態に放り込まれる。加えて、現在の時系列の話の中に過去のエピソードが織り交ぜられつつストーリーが展開していくのだが、それが過去のエピソードなのだと分かりにくい。急にめっちゃ綺麗なお姉ちゃんでてきたけど誰だ!?お姫様!?あ、これ過去の話なのか!みたいな感じ。言ってしまえば、見せ場がありすぎて埋没し、もはやどこが見せ場なのか分からない。登場人物も多いものだから、感情移入するにできないし、一番出番が多いであろう信乃はそのパーソナリティが「何を考えているか分からない」というところにある気がしているので、そもそも感情移入の対象としてはもともと難点がある。

 総括すると、この舞台のネックとしては二点あると思う。

  • 登場人物が多すぎて感情移入がし辛い
  • 展開がつかみにくい

……ここさえクリアできれば、面白い。それが2017年版の里見八犬伝だ。そして、それをクリアする方法があると私は思っている。

 

パンフレットを買って先に読むべし

 ネタバレが大嫌い!パンフレットを先に読むなんて言語道断!という絶対ネタバレ殺すマンのそこのあなた。私も同じだ。知らない物語にわくわくしたいからネタバレは嫌だなあと思うし、そのために自分で回避する。でも、里見八犬伝だけはパンフレットを先に読むことをおすすめしたい。このパンフレット、ビジュアルの掲載+キャストインタビューと、かなり充実した内容になっている。そして、そのキャストインタビューがミソなのだ。このインタビューにおいて、キャストの方々はそれぞれ、自分が演じるキャラクターについてどのような人間であるのかということをコメントしている。それを読んだ後と前だと、物語に対する理解度が圧倒的に違うと感じている。「このキャラクターはこういう葛藤をしている、だからこういう言葉が出てくるのだな」と感情移入もしやすくなる。パンフレットを読まないと感情移入ができない舞台なんて、と言われてしまいそうだが、それはもう仕方がないのだと思う。八人の濃い人生をあの二時間半につめこんだのだ。そんなの全てを表現し感じろっていうほうが土台無理な相談なのだと思う。それよりも、「それだけ密度の濃い里見八犬伝」そして、その密度の濃さを実現させているキャストの方々の演技を十全に楽しむために、パンフレットの一読はやはりおすすめしたい。受ける印象がかなり異なってくると思う。

 

里見八犬伝を観る前にパンフレットを読んでほしい。

私が言いたいことはつまるところこれに尽きる。

 

私のように初回の観劇でシナリオに置いてけぼりをくらわないためにもオススメします。